【’10インカレ】2回戦/関西大-福岡大 監督・選手コメント

第59回全日本大学サッカー選手権大会 2回戦・関西大-福岡大の監督・選手コメントです。

-Voice 関西大学・島岡健太監督
 前半は球際にこられて苦しんでいたが、グラウンドの中で話し合って、どういうところにスペースがあってどう使って行くかを自分らで話し合っていた。それが我慢してリズムを作れた要素だと思う。1回戦ではうまくやれなかった部分を乗り越えて、今日の試合で出せていた。頑張って粘り強くプレーできた。最後、攻め込まれていたのは改善の余地があるが、学年関係なく経験を生かしてチームとしていい形に持っていけるかは彼ら自身の問題だし、今日こういう結果を出せたことは間違いなくこれからプラスに持っていける材料だと思う。どうしてこういうゲームができたのか、このゲームの中で気付けば変わっていくだろう。準決勝という一つの壁を破るチャンスまで来たのは事実。準決勝でどれだけのことができるか、楽しみでもある。

-Voice 関西大学・田中裕人(MF)
 今日はなかなか中盤でボールが取れなかった。永井くんは注目されているし、特徴もよく判っているけど、福大は周りの選手もすごい。後半は交代で入った二人(石津大介、清武功暉)に拾われて厚みのある攻撃をされてしまった。永井くんは注意すべきだけど他の選手にも気を配ることと、永井くんが持ったら挟みに行くことは意識した。相手の中盤は全部奪ってやろうと思っていた。前半はやれたけど、後半攻め込まれたときにもっとそこで気を配れたらよかった。でも集中が切れずに最後までやれました。
 リーグの後期からチームも良くなって、全国へ来てチームの形もできてきた。自分自身は後期はなかなか試合に出られず、そういう立場におかれることは今まであまりなかったので、最初はダルい気持ちにもなったけど、いろいろなことに気付けたので、今はあの経験があって良かったと思います。外から見ていて、みんなの持ち味や欠点がよく判ったし、球際でしっかり取るという自分のプレースタイルを試合の中で出せていなかったことがわかった。自分のスタイルはこれしかないので、チームのためにもボールを取るところを心がけている。もっとどう防げるかをビデオを見て考えて、次の試合につなげたい。

-Voice 関西大学・小椋 剛(DF)
 周りは永井を注目していたので、やってやろうとテラ(寺岡)とも話していた。結果が出せて良かったです。福大はウラに行ける一発が強いので、その部分をケアしようと話し合っていて、集中してそれをやれたので満足です。ウラに抜け出される場面もあったけど、相手のミスもあって助けられた。0に抑えられたのはチーム全員の力だと思います。最後、福大がパワープレーをしてきて寄せ切れないところがあり、セカンドも拾われて押し込まれたが、そういうときにどういう形でやるかをもっと考えないといけない。
 (CBは1回生でポジション争いをしているが)関大はみんな上手いし、一人一人それぞれがいいところを持っている。自分は頑張ることしかできないが、周りの1年生と競争してやれてプラスになることばかり。みんなのいいところを吸収して、自分のポジションを確立できたらと思う。ユースではあまり競争もなくて、こういう競争自体がはじめての経験。最初は関大の歴史もよく判らず、わけもわからずに前期は頑張ったという感じだったけど、だんだん染み付いてきて重みも判ってきた。関大に入学が決まって、去年のインカレの高知大との試合を見に行ってから、絶対にインカレで関東に来たいと思っていた。次の試合まで期間が短いが、いいコンディションに持っていって勝ちたいです。

-Voice 福岡大学・乾 真寛監督
 去年のチームに比べると全体の力が低かったのか、永井に効果的なボールを出し切れず、彼を生かし切れないことにつながった。(関大は)高い位置で金園にボールが入ってくるので、それを入れさせないよう高い位置からプレスをかけて、点を取られる前までの立ち上がり20分はうまく押してたが、マイボールになったところで簡単に失ってしまった。関大の中盤はマイボールの時の落ち着きがあって、30分過ぎは流れを持っていかれた。石津と清武を後半頭から使うつもりでいたから、前半は点を取れなくても凌いでくれればと思っていたが、金園を中心に中盤と2列目からいい形で攻められた。相手が一枚上手だった。うちも前半からセットプレーなどチャンスはあったのと、石津・清武で攻撃力を上げれると思ったが、思うように上がらなかった。(後半、相手のPKを止めて)まだツキは残っていると思ったが・・・経験のない、去年までサブにも入っていなかったGKだが、よくやってくれたと思う。1点は取れると思ったが、取れなかったのがすべて。
 永井のコンディションが良くなく不本意だったと思うが、そこは自分なりにコントロールしながらやっていたと思う。最前線に置いておくだけではダメなので、下げてプレーさせたりしたが、思うようにならない焦りがああいう(退場になった)プレーにつながったのかなと思う。永井の最後の舞台を国立で終わらせてやりたかったし本人もそれを強く望んでいたと思うが、アジア大会でかなり足のダメージを受けてきて1週間完全休養をとらないといけない状況だったので、そこからの回復を考えると彼にスーパーなプレーを求めるのは酷だった。彼にはプロとして、日本代表としてのプレーが残っている。4年間ですごく成長してくれたし、アマチュアの大学に置いておくだけではあんな選手は育たないので、Jや代表と行ったり来たりして、チームでは十分な形で戦えなかったのが事実。でも彼を通して大学サッカーが注目される存在にもなったし、大学から日本のサッカーをひっぱっていく選手が出たのは嬉しいこと。彼には今後もさらに成長を期待したい。大学のチームとしては、1からまたつくって再挑戦していきたい。

 <コメント取材協力(敬称略)>
  五味亜矢子(福岡大)

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